製造業は、いかに生産性を上げるかの戦い。生産性を上げることで、さらなる利益が見込めます。中でも、「ムダ」・「ムリ」・「ムラ」は生産性を大きく下げてしまうといわれています。
この記事では、「ムダ」・「ムリ」・「ムラ」について解説していきますので、製造業に関わる方はぜひチェックしてみてください。
「ムダ」・「ムリ」・「ムラ」とは
「ムダ」・「ムリ」・「ムラ」とは、生産性を向上させるためにできるだけ取り除いた方が良い要素のことで、まとめて「3M」と呼ばれます。どれも、作業量に対して作業者の能力が見合っていない場合、発生してしまいます。
では、それぞれの要素を詳しく確認してみましょう。
「ムダ」について
「ムダ」は、必要のないモノや働きのことを指します。作業者の能力よりも、作業量が下回ってしまうことで発生します。
特に製造業においては、つくりすぎによるムダが問題。必要以上にモノを作ってしまうことで、作業のための人件費や材料費が全てムダになってしまいます。また、整理整頓ができていなければ道具を探すムダが生まれますし、作業手順がしっかりしていないと確認する時間のムダが生まれます。このように、ムダはさまざまな場面において発生してしまいます。
「ムリ」について
「ムリ」は、作業者に大きな負担が生じていることを指します。作業者の能力よりも、作業量が上回ってしまうことで発生します。
ムリが続くと、作業者の疲労が増え続けてしまい、ミスや事故に繋がります。それでも改善しないと、作業者が辞めてしまうことも。結果、生産性が大きく低下してしまうだけでなく、会社の信頼も落ちるでしょう。ムリの多い職場は、作業者にとって最も避けたい職場だといえます。
「ムラ」について
「ムラ」は、作業が不安定な状態を指します。仕事の量や手順、出来上がった製品などにばらつきが生じます。前述した、「ムダ」や「ムリ」が混在することで発生します。
ムラができることで、製品を廃棄したりつくり直したりする必要が生まれ、生産性が低下します。
「ムリ」・「ムダ」・「ムラ」を取り除くには
「ムリ」・「ムダ」・「ムラ」についてお伝えしましたが、取り除くにはどうすれば良いのでしょうか?
まずは、それぞれのどのような問題があるのか、明らかにすることから始める必要があります。現場の作業員がムリ・ムダ・ムラと感じていることをヒアリングし、洗い出しましょう。その後情報を整理すると、徐々に問題点が見つかると思います。
ある程度問題がわかったら、優先順位をつけてから解決に取り組みます。すぐに改善できるところから、少しずつ取り組みましょう。
ただし、自社のみで取り組んでしまうと、上手く改善できなかったり、客観的に見ることができなかったりという問題も。このような場合、製造業のコンサルに依頼すると良いでしょう。経験豊富なスペシャリストが、より効率的になるよう改革してくれます。
まとめ
製造業の生産性には、「ムダ」・「ムリ」・「ムラ」が大きく関わります。作業量に対して作業者の能力が見合っていない場合、発生してしまいます。できるだけ3Mを取り除けるよう、改善に取り組みましょう。