企業経営の安定拡大を目指すなら、雇用を考えることはとても重要です。経営が軌道に乗ってきて余裕が出てくると、だんだん人手が欲しくなってきます。その時経営者は当分今の人数で頑張るか、それとも従業員を雇うかという選択を迫られます。
人を雇い入れることには責任やリスクが伴いますし、人件費というコストがかかるようになるので、会社が小規模であればあるほど尻込みしてしまいがちです。しかし、少人数経営での安定拡大には限界があります。会社に人手が欲しくなる頃には既存の客への対応に手いっぱいになってきて、新規開拓の余裕がないことがほとんどだからです。そのため、やがて利益は頭打ちになります。
一方、人手を増やすと確かにコストが増えますが、その分労働力という資産も増えます。そして、新たな従業員を迎えることで生まれる人的余裕を新規開拓に注ぎ込むことで、さらなる事業拡大が見込めます。また、雇用に対しては国や地方自治体などの団体がさまざまな補助を行っているので、それを利用することもできるようになります。さらに、従業員数は会社の信用にも関わります。より多くの従業員を雇っている会社の方が、経営が安定していて元気がある会社として認められやすくなります。金融機関からの融資も受けやすくなりますし、採用面でも優秀な人材を集めやすくなり、安定拡大につながります。